おかげさまで

なんか人生楽しくなってきた。日記つけよ。

心に串

姉が入院した。

この前19年ぶりにシャバに出てきて、

グループホームで生活し始めた姉が、入院した。

 

母は大ショック受けてるみたいだけど、正直、精神障害持って福祉サービス使ってる人にはあるあるじゃないかな。

 

こないだ歳聞いたら46になっちゃったよ、って可愛らしく言ってたから27?27歳くらいからずっと入院しとったんかな。私が5.6年生ぐらいの時だったもんね。

(ああ、姉ちゃんいなくなった。やった。お母さんも楽やん。)

 

ってその時は思ったもんだけど、

次の次の年ぐらいからたまに外泊で帰ってくるようになった姉は、学校から帰ってきた私を見たら「おかえり」ってニコニコしてきた。

 

なんだ?全部忘れたん?家にいた時のこと。

別人じゃん。

戻ってんじゃん。

そんなに変わるん?

何が起きてたん?

こわ。

病院行って治るぐらいならはよ入院させればよかったね。姉ちゃんも楽そうやん。

 

そうねえ、無理させんでよかったねえ。病院ってすごいねえ。

 

って母と話した覚えがある。

 

過食とか、むだに買い物したがるとかはあったけど、暴れたり逃げ出したりトンデモサプライズしでかすことはなくなってた。外泊で気を張ってたっていうのもあるんだろうなって今頃思うけど、とにかく落ち着いてた。

 

でもねぇ、

一回壊れたもんは治らん。

治ったように見えても、穴はずっとあいてる。

患者って「心」に「串」が刺さってるから患者らしいよ。どっかの精神病院の先生が言ってた。

 

去年?かなあ。19年も精神病院いたのに、突然退院の話持ちかけられたって、治った〜!って母がすごく喜んでた。

もう私は障害福祉事業所勤めてたし、いやいや治ったわけじゃないよって話して、母もうんうんって聞いてたけど、もう舞い上がってます!って感じだった。

 

姉に関わってくれたスーパー福祉マンたちが、

まだ40代だしここ数年ずっと落ち着いてるからって

退院して自立するためにすっごく動いてくれた。

それで隣の隣の隣ぐらいの市のグループホームで生活をしながら、昼は生活介護で動物のお世話とか草刈りとかして過ごすことになったマイ姉。

 

姉ちゃんは働きたい!って気持ちが強かったみたいだけど、「あせらない、ゆっくり、ゆっくり行きましょう」ってまずは生活介護からになった。

 

休みの日は図書館で借りた本を読んでる。

近くの商店に歩いて買い物に行ってる。

事業所のみんなと服を買いに行った。

事業所で飼ってるヤギが赤ちゃん産んだ。

 

そんな報告を聞いて、よかったねー病院より100倍楽しいやろ?!って話してた。話してる時の姉ちゃんは20代前半の女の子って感じ。止まってる。

 

しばらく連絡ないなと思ってたら、入院になった。

 

母がテン下げレボリューションという感じで電話をくれた。「お母さんのせいじゃないんだよ、悪くなったの20歳過ぎてたろ?20歳過ぎたら日本は自己責任だよ。姉ちゃんが勝手に出てって勝手に悪くなったんだよ」ってなかなかの暴論で毎回励ます。

姉ちゃんごめんな。姉ちゃんにも色々あったとは思うんだが、激ワル時代に3年くらい一緒に暮らしただけだし、正直思い入れ、ないの。ごめんね。

 

でもそのくらいの方が、いいのかも。

長女とか母にはつらすぎるのかも。

 

退院する頃はやっと涼しくなってる頃かもよ。

ドライブでもしような、姉ちゃん。